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研究成果

2024.4.18

 PRESS RELEASE 

私がつけたいからつける!アフターコロナでも残る日本人の「マスク」の理由
―社会状況の変化が行動に及ぼす効果を検証―【三浦麻子教授らの研究グループ,Japanese Psychological Researchに発表】



大阪大学大学院人間科学研究科/大阪大学感染症総合教育研究拠点の三浦麻子教授らの研究グループは、2023年2月から10月にかけてのパネル調査※1データをもとに、アフターコロナへの重要な転換期を含む日本人のマスク着用率の推移とそれに対する社会的規範※2の影響を分析し、私たちの社会行動に対する「状況の力」を解明しました。

【 詳細はこちら(PDF) 】


<掲載論文>

本研究成果は、2024年4月16日に「Japanese Psychological Research」(オンライン)に公開されました。

タイトル:Behind the Mask: Analyzing the Dual Influence of Social Norms on Pandemic Behavior in Japan
著者名:Asako Miura, Aya Murayama, and Hideya Kitamura

DOI:https://doi.org/10.1111/jpr.12520


本研究の一部は、科学研究費助成事業(JP19H01750)と日本財団・大阪大学 感染症対策プロジェクトの一環として行われました。


※1 パネル調査

同じ対象に、時間をかけて何度も繰り返しデータを収集する調査手法。単発の調査と比較して、変化のダイナミクスを詳細に捉えることができ、長期的なトレンドや因果関係の解明に有効。

※2 社会的規範

社会の中で共有される行動の基準で、ここでは「命令的規範」と「記述的規範」の2種類に分けている。命令的規範は法律などによって強制されるルールのことで、記述的規範は多くの人が自然に従う慣習や行動パターンのこと。規範とその遵守は、社会の秩序を維持するために重要な役割を果たしている。


三浦麻子教授のコメント
日本人の「マスク好き」の背景を探る心理学研究はコロナ禍以前からあるのですが、この研究ではコロナ禍でそれが一層染みついた原因として「規範」の影響を検証しました。長期にわたるパネル調査を実施することで、徐々に変わっていく社会の姿を一端とはいえ明らかにできたと思います。

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