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2024.4.4
COVID-19ワクチン接種、予防行動、利他的動機:日本におけるパネルデータ分析【大竹 文雄特任教授らの研究グループ,Humanit Soc Sci Communに発表】
大竹文雄特任教授らの研究グループは、COVID-19ワクチン接種、予防行動、利他的動機に関する日本におけるパネルデータを分析しました。
研究の背景
予防行動に対するCOVID-19ワクチン接種の影響は、行動の種類によって異なる可能性がある。予防策がどのようにして利他主義と社会的連帯に基づいて社会的に動機付けられるかを分析した。
研究成果の概要
COVID-19ワクチン接種は感染リスクを低減するが、予防行動の減少につながる可能性もある。しかし、利他的な接種者は感染拡大を抑えるために予防行動を維持する可能性がある。
日本で実施された調査のパネルデータ(N = 70,908)を分析した結果、以下の点が明らかになった。
1. ワクチン接種後、マスク着用と手指衛生が増加した。
2. 65歳未満の接種者は外出を控える可能性が低い。
3. 利他的動機の接種者は予防行動を維持する傾向が高い。
COVID-19ワクチン接種後、外出を控える機会費用が便益を上回るため、人々は外出を控えにくくなるが、マスクの着用や手指衛生の機会費用は低く、他者のために行動を維持する動機がある場合、接種後も便益が持続する。
<掲載論文>
本研究成果は、「humanities and social sciences communications」に、2024年4月2日に公開されました。
タイトル:COVID-19 vaccination, preventive behaviours and pro-social motivation: panel data analysis from Japan
著者名:Yamamura, E., Tsutsui, Y. & Ohtake, F.