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研究成果

2023.9.13

COVID-19が小中学生の学力に与えた影響:尼崎市の行政データを用いた分析
(RIETI DP)【大竹 文雄特任教授】

CiDER行動経済学ユニットの大竹 文雄特任教授らの研究成果が、RIETI DPとして掲載されました。

概要

本研究では、COVID-19感染症が尼崎市のすべての公立小中学生の国語と算数の学力に及ぼす影響を検証する。データは2018年から2021年の『尼崎市学力・生活実態調査』のうち小学1年生から中学2年生までを用い、差の差の推定(DID)によって休校から7カ月後と19カ月後のCOVID-19経験コホートと未経験コホートの学力の伸びを比較した。推定の結果、科目別で見ると尼崎市ではCOVID-19以降一貫して国語より算数の方がマイナスの影響が大きかった。具体的には、国語は休校からカと19カ月後でそれぞれ0.006 SDと0.062 SD悪化したが、数学は同じ期間でそれぞれ0.129 SDと0.251 SD悪化した。学年グループ別の分析では、国語は低学年のみで負の影響を受けたが、数学の負の影響は学年グループによらずほとんど一定であった。学力水準別の分析では、国語の学力低下は小学生の学力上位層でのみ確認された一方で、数学の学力低下は全ての学年グループで学力下位層の方がより顕著であった。

詳細はこちら (外部リンク:RIETI ディスカッション・ペーパー)

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