「新型コロナウイルス感染禍は感染忌避傾向に影響したか」【(兼)三浦麻子教授ら 心理学研究 誌に発表】
研究成果の概要
本研究は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行時に,人間の心的傾向が平時と異なっていたかどうかを,感染を忌避する傾向を対象として,異なるサンプルによる2つのWeb調査データに基づいて検証するものである。それぞれが異なる調査媒体で実施されたことがデータに与える影響――House effects――を考慮し,いくつかの共変量を用いて算出した傾向スコアを用いた逆確率重み付け推定法によってそれを調整する試みを行った。分析の結果,調整を経ても,感染を忌避する心的傾向は平時よりも感染禍で高いことが示された。Web調査の分析にあたってHouse effectsを調整することの意義と本研究のいくつかの限界について議論した。
本研究成果は 心理学研究 誌に2022年2月6日に掲載が内定しました。
タイトル
「新型コロナウイルス感染禍は感染忌避傾向に影響したか――傾向スコアを用いたWeb調査のHouse Effectsの調整――」