ベルギー・アントワープ大学のBart Van Meerbergen博士が来学されましたVisit by Dr. Bart Van Meerbergen from the University of Antwerp, Belgium
2025年10月7日(火)、ベルギー・アントワープ大学のワクチンポリス(Vaccinopolis)より、Bart Van Meerbergen博士が大阪大学・日本財団 感染症センターを訪問されました。
Van Meerbergen博士は、ワクチンポリスにおいてヒトチャレンジ試験(Human Challenge Test)の運用を担当されている研究者です。


今回の訪問では、6月に来学されたアントワープ大学のPierre Van Damme教授の際と同様に、少人数での意見交換が行われました。
大阪大学からは、CiDERより金田安史、松浦善治、田鍬修平、菊池章、CAMaDよりMing Te Yo、微生物病研究所より岩永史朗、堀井俊宏、小林剛、渡辺登喜子、医学部保健学科より杉山治夫の各教員が参加しました。
Van Meerbergen博士からは、ワクチンポリスにおけるヒトチャレンジ試験の具体的な運用体制について紹介がありました。ヒトチャレンジ試験は日本ではまだ議論が始まった段階ですが、ベルギー、イギリス、シンガポールではすでに実施可能な施設が整備されており、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、マラリアなどを対象に、治療薬やワクチンの効果検証が進められています。


続いて、岩永先生がマラリア感染赤血球による免疫回避機構、堀井先生がマラリアワクチン開発の最新状況、松浦先生がムーンショットプロジェクトにおける新型コロナウイルス治療薬開発の進展について、それぞれデータを交えて紹介しました。
これらの発表内容に対して、Van Meerbergen博士からさまざまな意見が寄せられ、ヒトチャレンジ試験への共同参画の可能性についても活発な議論が交わされました。


現在、感染症センターとワクチンポリスは包括的な連携協定の締結に向けた手続きを進めています。今後、共同研究を通じて、次のパンデミックに備えた治療薬やワクチン開発に貢献することが期待されます。
