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2025.04.17
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Sir Peter Karel Baron Piot教授の来学

2025年4月17日(木)、ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院院長であるSir Peter Karel Baron Piot教授が、大阪大学・日本財団 感染症センターを訪問されました。当日は、夫人であり人類学者のHeidi Larson教授、並びに大阪大学招へい教授の竹之下泰志氏も同行されました。

Piot教授は、エボラウイルスおよびHIV/AIDSの研究における世界的権威であり、4月17日・18日に大阪で開催された「Bioeconomy Hub Japan 2025」へ出席されるにあたり、感染症研究において顕著な業績を有する大阪大学をぜひ訪問したいとのご希望をお持ちでした。これを受け、竹之下教授のご尽力により今回の訪問が実現しました。

大阪大学からは、感染症総合教育研究拠点(CiDER)の金田安史エグゼクティブアドバイザー、松浦善治ウイルス制御学チーム長、菊池章企画室長、先端モダリティ・ドラッグデリバリーシステム研究センター(CAMaD)の岡田雅人企画室長、ならびに高島義裕国際感染症インテリジェンス研究チーム長が対応し、Piot教授らと面談いたしました。

まず、大阪大学の沿革や、CiDER・CAMaDをはじめとした関連研究施設の概要をご紹介した後、ワクチンの生産体制、科学・公共政策部門の意義などについて意見交換を行いました。その後、感染症センターの7~9階に設置された共創スペースや、7階の共通機器室をご案内し、Piot教授からは「大変素晴らしい施設である」との高い評価を頂きました。

見学後には、松浦特任教授および高島特任教授が、新しいワクチンモダリティーやグローバルヘルス、そして今後の共同研究の可能性に関して意見交換をPiot教授らと行い、実り多い交流の機会となりました。特に、アメリカ合衆国の世界保健機関(WHO)からの脱退によるグローバルヘルスの大きな後退と危機が懸念されるなか、Piot教授は、国際公衆衛生における主要な当事者はWHO本部から各地域に移行して行かざるを得ず、そのためにも、アジア太平洋地域において国際的に活躍できる次世代の保健医療専門家の育成を加速させることが日本に期待されている、と強調されました。

Piot教授は、熱帯感染症の進化、サーベイランス、ワクチンおよび治療薬の開発、さらに国際的な連携に強い関心をお持ちであり、今後、ロンドン大学と大阪大学、あるいは研究所レベルでの連携構築が期待されます。