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大阪大学

病原体を排除するからだのしくみ

パンデミックを経て、病原体を排除するからだのしくみである「免疫応答」の重要性が改めて認識されるようになりました。免疫応答を司る免疫細胞のうち、T細胞は病原体の断片を認識して速やかに活性化し、様々な排除応答を統制する司令塔としての役割を担います。T細胞の受容体はあらゆる病原体に対処するために膨大な多様性を持っており、これまで個々のT細胞応答の解析は困難でした。ところが近年、新たな技術の進展により、1つ1つの細胞レベルで解析し、理解することが可能となってきました。本セミナーでは、病原体に対するT細胞応答の実態を、実際の新型コロナウイルス感染患者の解析結果とともに紹介し、今後の応用の可能性についても議論したいと思います。


■講師紹介

山﨑 晶 氏

大阪大学微生物病研究所 教授 / 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 教授 / 大阪大学感染症総合教育研究拠点 教授(兼任)

平成3年に京都大学農学部卒業後、同修士課程を経て平成5年より三菱化成総合研究所勤務、平成11年より千葉大学医学部助手、平成16年より理化学研究所 免疫アレルギー科学総合研究センター上級研究員、平成21年九州大学生体防御医学研究所教授。平成29年より大阪大学微生物病研究所教授。同年大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授兼任。病原体を感知する受容体の研究に従事。