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大阪大学

院内感染症の原因細菌「黄色ブドウ球菌」の最近の話題

「風邪をひいたら病院で抗生物質をもらう」そんな話を聞いたことはありませんか?
1928年にペニシリンが発見されて以降、抗生物質は人類の寿命延長に大きな役割を果たしてきました。しかし、細菌には抗生剤を回避するために素早く「変化(進化?)」する能力が備わっています。
今回の講義では、院内感染症の原因菌として有名な「黄色ブドウ球菌」の進化の解析手法の現状と、抗生剤耐性獲得メカニズムを紹介するとともに、抗生物質が必要な病態について解説します。


■講師紹介

松岡 悠美 氏

大阪大学免疫学フロンティア研究センター 皮膚免疫学 准教授

2003年山梨医科大学卒業後、現在まで臨床医として活動。2009年千葉大学大学院博士課程終了。同年より、米国ミシガン大学に留学し、アトピー性皮膚炎における黄色ブドウ球菌の解析に着手。2013年に帰国し、2020年より大阪大学免疫学フロンティア研究センターで、アトピー性皮膚炎を始めとするアレルギー疾患、院内MRSA感染症などの疾患を対象に研究活動を行っている。専門は、皮膚科学、微生物学、アレルギー学。