阪大発
感染症情報サイト

大阪大学

下水疫学
~下水から見える新型コロナウイルス感染症の流行動向~

下水中のウイルスを検出することで集団レベルの感染流行状況を把握する「下水疫学」は、新たな学問分野として認知されてきています。新型コロナウイルスも下水中から検出されるため、昨今、下水疫学が社会的に大きな注目と期待を集めています。本講義では、下水疫学に関する背景・基礎知識に加え、下水中のウイルス検出方法に関する技術開発の現状についてお話しいただきます。現在では実用化・社会実装に向けた取り組みも進んでおり、下水処理場や東京オリンピック・パラリンピックでの演者らの調査事例など国内外での最新の動きを紹介しながら、社会における活用について考えます。

【講義開始 /6:15~】


■講師紹介

村上 道夫 氏

大阪大学感染症総合教育研究拠点 特任教授 (常勤)

博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士課程修了後、科学技術振興機構研究員(東京農工大学)、東京大学大学院工学系研究科リサーチフェロー、東京大学総括プロジェクト機構「水の知」(サントリー)総括寄付講座特任助教、同講座特任講師、東京大学生産技術研究所特任講師、福島県立医科大学医学部健康リスクコミュニケーション学講座准教授を経て、2021年8月より現職。専門はリスク学。大規模集会における感染リスク評価などを実施。著書に「基準値のからくり―安全はこうして数字になった」(講談社ブルーバックス、共著)など。

北島 正章 氏

北海道大学大学院工学研究院 准教授・大阪大学感染症総合教育研究拠点 連携研究員

博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻博士課程修了後、日本学術振興会海外特別研究員(アリゾナ大学)、アリゾナ大学博士研究員、Singapore-MIT Alliance for Research and Technology博士研究員、北海道大学大学院工学研究院環境創生工学部門助教を経て、2021年4月より現職。専門は環境ウイルス学。環境中からのウイルス検出や感染リスク評価などを実施。