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大阪大学

親が子どもにワクチン接種させる理由は、
周囲のワクチン接種率?
ー 日英比較調査結果のアニメーション動画 ー

 

大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)人間科学ユニットの三浦 麻子 教授・平井 啓 准教授(大阪大学大学院人間科学研究科/ CiDER兼任教員)、八木橋 真央 特任助教(常勤)は、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのKeri Wong准教授との国際共同研究として、日本とイギリスで子どもの新型コロナワクチン接種に関するインタビュー調査を実施し、その詳細な分析に先立って、その結果をわかりやすくまとめたアニメーション動画を作成・公開しました。

 

この調査では、日英の18歳未満の子どもを持つ親(40名ずつ計80名)を対象とするオンライン・インタビューを実施し、ワクチン接種の可否を決めた基準や理由を聴取しました。その結果、日英両国で「接種させるのをためらう理由」として挙がったのはワクチンの開発スピードの速さや子供への未知の副反応への不安、ワクチンへの不信感などでした。一方、「接種させることを決断した理由」には日英の違いが見られました。日本の親は、周囲のワクチン接種率や未接種による子供の教育機会喪失や差別の懸念、社会からの同調圧力を挙げました。それに対して、イギリスの親は、科学的根拠があることや、家族や周囲の人々を社会で守ることの必要性を挙げていました。日英で判断理由が異なることは、今後の発展的研究につながる興味深い結果です。

 

子どもへの新型コロナウイルスワクチン接種可否という時事性を考慮し、調査結果をいち早く公開することに重点を置き、論文成果に先んじて本動画を公開しました。大阪大学CiDER人間科学ユニットでは、今後、詳細な分析や縦断調査を継続し、人間科学的な観点からの感染症関連研究を進め、社会に貢献してまいります。

 


アニメーション動画(英語版)

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